秋田県立大学のパンフレットを読む。
バブルの熱冷めやらぬ1994年に県議会に県立大学構想が報告され、1999年に開学した真新しい大学である。おそらくはバブル期に計画が立案され、お役所仕事的に見切り発車してしまったのであろう。ちょうど国立大学法人の秋田大学には、医学部と教育学部、そして鉱山学部が改組された工学資源学部しかないため、その穴を埋めるべく理工学と農学の大学を計画したのであろう。県立大学は、機能知能システム学科、電子情報システム学科、建築環境システム学科、経営システム学科からなるシステム科学技術学部と、応用生物科学科、生物生産科学科、生物環境科学科、アグリビジネス学科からなる生物資源科学部の2学部で構成される。しかし両学部のキャンパスは数十キロ離れており、学部同士の交流はなく、基礎教育科目もそれぞれのキャンパスで開講されるなど無駄が多い。「親身のサポート」「学生自主研究制度」「生涯学習制度」「熱意が稔る大学」「才能が羽ばたく大学」「チャレンジしたくなる大学」など宣伝文句が華々しく、就職状況も好調らしいが、そう長くは続かないであろう。優秀な学生が集まっているうちに、秋田大学と合併し生き残りをかけるべきであろう。
パンフレット研究:秋田県立大学
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