高橋がなり『がなり説法』(インフォバーン 2002)を読む。
高橋氏は、佐川急便のサービスドライバーを経て、テレビ制作会社でテリー伊藤の下で働き、独立してアダルトビデオ会社ソフト・オン・デマンドを設立し、『¥マネーの虎』というバラエティ番組にレギュラー出演を果たし、現在では国立ファーム有限会社という農業経営の会社を立ち上げている。常に変革を追求していく風変わりな人物である。その著者が講演会や、雑誌「サイゾー」紙上のコラムを通じて、小さな成功や安定に胡座をかくことなく、常に「負け犬」的な挑戦者の気持ちを持つことの大切さを説く。
妻やら子ども、貯金、また途中で放り出せない仕事を抱えていると、困難に挑戦していく魂を忘れがちであるが、常に変わっていくことに対してドキドキ感を持つことは大切であると感じた。
うちの社員どもはすぐに「できねぇ」と言いやがる。何かといえば「人がいない」「予算が少ない」「時間が足りない」「自分は一生懸命やっているのに」……。だからオマエらは負け犬だって言われるんだよ。
今の自分の能力を肯定するなよ。肯定した瞬間にオマエらの成長はなくなるんだよ。100の能力の人間が100の仕事をしているうちは、200の能力になりっこないだろ。今できないと思う仕事をやり遂げて成功する経験値を積み上げてこそ初めて自分の限界を押し上げることができるんだよ。