佐々木豊文『速読の科学:脳の「読書回路」を解明する』(光文社カッパブックス 1995)を読む。
文字を心の中で音声化するクセを取り除き、視覚からダイレクトに右脳でイメージ化させることで、1分間に1万字以上読むことができる「速読脳」が開発されると断言する。いかにももっともな「科学的根拠」を示した上で、さわりだけを紹介し、実質的な訓練は巻末の指導教室へお問い合わせ下さいといったように、この手の本にありがちな教室の宣伝本の域を出るものではない。
しかし、速読の目的は「読書の愉しみ」にあり、自己の内的世界をイメージ豊かにするものだという著者の意見には賛成だ。
『速読の科学』
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