六本木敏『人として生きる:国鉄労働組合中央執行委員長339日の闘い』(教育史料出版会 1988)を読む。
1988年の国鉄解体の渦中にいた人物の闘争記で、国鉄分割・民営化の路線をゴリ押しする自民党、総評、社会党右派、動労との軋轢の中で、国鉄労働運動は日本の労働運動全体の支柱であるとの観点から、分割民営化反対の闘争を決起した修善寺大会の熱気溢れる様子には感動を覚えた。動労や真国労との内部闘争、中曽根臨調路線による「余剰人員」策動など内憂外患、四面楚歌の状況の中で、六本木委員長がどれほどのストレスを抱えていたのか想像すらできないが、一読に値する内容である。
『人として生きる』
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