『音楽』

三島由紀夫『音楽』(新潮文庫 1970 中央公論社 1965)を読む。
ある精神分析医が冷感症の女性の心理に迫る手記を公開したという形をとった作品なのだが、強引な推理小説的展開に面白みも半減されてしまっている。精神的なインポテンツになってしまい、性に対する期待が大きいだけに反動として悲嘆にくれてしまう若い男性の描写は真実味があったが、他は凡庸な推理小説と大差はない。

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