『親子不全=〈キレない〉子どもの育て方』

水島広子『親子不全=〈キレない〉子どもの育て方』(講談社現代新書 2000)を読む。
子どもの個性や価値を認めようの一点張りの内容で、読んでいて話の展開がなくつまらない話だった。
摂食障害やジェンダーを専門とする精神科医である著者は徹底して子どもの側に立つのだが、「キレる」原因やその解決策を親子共々コミュニケーション能力の獲得にのみに求めようとする意見は、読んでいて飽きが来てしまう。教育論としてこの本を読む場合、他の参考文献と合わせて読むことをオススメする。ただ、著者の専門でもある「性格」の研究で、性格の構造を遺伝と環境の両面に求め、合理的な7つの因子に分けたクロニンジャーの研究は興味深い。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください