『新障害児教育入門』

 茂木俊彦『新障害児教育入門』(旬報社 1995)を要点だけ読む。
 通常学級での障害児を受け入れるための条件整備について障害種別に留意点をまとめている。いたずらに何でもノーマライゼーションの錦の下で統合教育を進めるべきではなく、障害の状態に応じて、盲・聾・養護学校などもいままで以上の拡充を計り、子ども一人一人の学習権を保障すべきだと主張する。著者は最後に心理学者ジャン・ピアジェの世界人権宣言の「教育を受ける権利」について解説した論文を引用し締めくくりとしている。良い言葉なので紹介したい。

 教育を受ける権利とは、学校に通学する権利だけではない。それは、教育が個性の完全な開花をめざすかぎり、能動的な理性と生きた道徳的意識をつくりあげるのに必要なもの全部を学校のなかに見出す権利である。

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