『格闘技を知的に観る方法』

中山健児『格闘技を知的に観る方法』(河出書房新書 1998)を読む。
K−1やPRIDEのリングドクターを務める著者が、試合に水を差すドクターという苦しい立場から格闘技の醍醐味を語っている。かなり古い本なので、正道会館の石井館長やらオランダのキックボクサーのピーターアーツがもてはやされており、多少のちぐはぐ感も味わいなが楽しく読んだ。特に絞め技や関節技の妙やハイキックによるKO、ミドルへの打撃による戦意喪失など、未経験者には分かりにくい格闘技の技について丁寧に解説されている。
得てしてこれらの格闘技本は団体のイデオロギーというかセクト主義に縛られてしまいがちだが、柔道経験者の著者ゆえのフラットな視点で書かれているのがよい。

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