『教養としての大学受験国語』

ここ10日ほどかけて成城大学文芸学部教授石原千秋『教養としての大学受験国語』(ちくま新書 2000)を読む。
現代思想の視点で文学テクストの分析を試みている著者が大学の入試問題を私見交えて解説を加えている。東大や筑波大を始め、近畿大や専修大などの大学で出題された大学の入試問題が実際に掲載されており、全て解きながら読み進めていったのでかなりの時間を使った。しかし、近代、身体、大衆、情報、言語など、最近の難関と呼ばれる大学で頻出のテーマを、大変分かりやすく解説していて現代思想の入門書としても最適な一冊であった。
石原氏は最近早大教育学部に移ったそうであるが、今後教育学部の入試問題の現代文は石原氏の手に委ねられることが十分に予想される。早大教育を受験するものにとっては必須の参考書となろう。

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