ケイコ先生『受験生坂本ちゃん屁の河童』(日本テレビ 2001)を読む。
数年前に放映されていた「進ぬ!電波少年」で、お笑い芸人坂本ちゃんが東大合格を目指すという破天荒な企画において、家庭教師を勤めた東大卒の唐木恵子さんの日々の感想がまとめられている。
外に一歩も出られず、親や友人とも一切連絡を断つという苛烈な状況で半年間受験勉強に専心するのだが、結局はセンターの失敗で東大受験は叶わぬ目標となってしまった。そうした経験を通して、坂本ちゃん以上にケイコ先生自身が受験や勉強することの意味のを問い直すようになるその変遷が面白かった。ケイコ先生は参考書と問題集以外何もない部屋に「監禁」され、一切の情報を遮断されたことで、逆に少ない情報を吟味して思索を深めることができたと述べる。
『受験生坂本ちゃん屁の河童』
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