パンフレット研究:星薬科大学

東急池上線戸越銀座駅から徒歩8分の便利な場所にある。6年制の薬学部と4年制の創薬科学科で構成されている。この大学名の「星」は1920年に星製薬株式会社の教育部門である星製薬商業学校にちなむ。星製薬はSF作家星新一氏の実父の星一(はじめ)氏が創立した会社である。その創立から破綻までのドラマは、星新一氏の『明治・父・アメリカ』や『人民弱し官吏は強し』といった作品に詳かに描かれている。私も中学校時代に読んでいたく感動し、感想文の宿題で、一丁前に経営の面白さについて書いた記憶がある。
パンフレットを読む限り、星薬科では設立後一貫して「人材育成」を掲げ、他学部を開設するなどの拡大経営をせず、付属の病院すらない。一時期の薬学部ブームは去ったとはいえ、公募推薦で3倍、一般入試で5倍近い受験生を集めている。
しかし、慶応大学と共立薬科大学が合併したように、今後の薬学部は、医学部や付属病院との連携が求められており、いつまでもブランドの上に胡座をかいてはいられないであろう。立地を考えると、薬学部のない東海大学もしくは、横浜市立大学などと合併の道を探るというのはどうであろうか。

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