『ヤバいぜっ!デジタル日本:ハイブリッド・スタイルのススメ』

高城剛『ヤバいぜっ!デジタル日本:ハイブリッド・スタイルのススメ』(集英社新書 2006)を読む。
本日のネットで女優の沢尻エリカさんと結婚するとのニュースを見て手に取ってみた。
タイトルにある「ヤバい」というのは、英語で言う「cool」と同じで意味だとのこと。つまり日本は不況だとか、日本人はオリジナリティが欠如していると非難されるが、日本には、ハイブリッド自動車や多機能携帯電話、おしゃれ感覚に鋭い若者文化があり、まだまだ世界で勝負できる分野がたくさんあると述べる。そして、著者はあらゆる文化は複製、物まねをベースにしており、これから既存の文化や技術をセンス良く組み合わせる「スタイル」が問われると予言する。

世界でもっとも読まれているアメリカのデジタルビジネス&カルチャー誌「ワイヤード」によれば、その定義は「カット&ペースト」だという。すなわち、すでにどこかにあるものを切り抜き、貼り込んでいって、新しいものを作るということである。世界中のポップ・ミュージックの多くは、すでにこの「カット&ペースト」で作られており、また近年のハリウッドの大作映画を見ても、まったくのオリジナルではなく原作があり、その原作の良いところを切り出し、「カット&ペースト」して映画を作っている。だから世界中のクリエイター、それはパリのファッション・デザイナーやハリウッドのプロデューサー、DJに作家までもが、「カット&ペースト」のもととなる「ネタ」を探している。この「ネタ」の発掘・発見と、どう「カット&ペースト」するか、のスタイルこそが、もっとも重要となるのである。

□ TSUYOSHI TAKASHIRO -BLOG-|honeyee.com Web Magazine □

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