大分前に地上波で放映された、ロバート・ワイズ監督『サウンド・オブ・ミュージック』(1965 米)を観た。
高校生の頃だったかにテレビで観た記憶があるが、高原をバックにした家庭教師と子どもたちの楽しい合唱の場面の印象があまりに強くて、ドレミの歌やエーデルワイスの奇麗な歌が流れるミュージカル映画とばっかり思っていた。
しかし、今回池上彰さんの解説を聞いてから観たのだが、前半は家族の愛の物語、後半は一転してナチスに音楽で抵抗する家族の姿が浮かび上がってきた。「トラップ大佐家族=正義、ナチス=悪」という、いかにもアメリカ人が好きそうな図式に則った映画なのだが、主役のマリアを演じたジュリー・アンドリュースの演技に最後までひき込まれてしまった。