パンフレット研究:大正大学

天台宗大学、豊山大学(真言宗)、宗教大学(浄土宗)が合併して設立された仏教連合大学を前身とし、1926年に大学に昇格した歴史ある大学である。初代学長には、大正自由主義教育運動の指導的役割を果たし、成城学園を創立した澤柳政太郎氏が就任している。当初より文学部と仏教学部の二学部による少人数の大学であったが、1992年に仏教学部を人間学部仏教学科に再編し、宗派色を薄め、人間中心主義を根幹に据える教育を行っている。
表現文化学科と歴史文化学科からなる文学部と、仏教学科、アーバン福祉学科、臨床心理学科、人間科学科からなる人間学部で構成され、それぞれの学科に2~5つのコースがある。そして一つ一つのコースのページごとに「特色」や「こんなことが学べる」「4年間のステップ」「学びのサポート」「こんなに面白いことがある」「本コースの活躍フィールド」「取得できる資格」などが分かりやすくまとめられている。コースを選ぶことで、学生は自動的にカリキュラムや将来のビジョンが与えられるという仕組みである。
また、大学全体でも、キャリアデザインやキャリアデュケーションセンターによる資格取得支援、またマイスターによるアドバンテージプログラムや海外留学プログラムなどの横文字プログラムが一通り揃っている。パンフレット全体もカラー刷りで分かりやすく書かれてはいるのだが、多くの内容を詰め込むあまりに大学全体の焦点がぼけてしまっている感がある。
西巣鴨にあるという地の利を生かして、香山リカさんや花田紀凱氏などの授業が展開されており、どの授業も楽しく学べそうな雰囲気だけはひしひしと伝わってくる。

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