『怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか』

黒川伊保子『怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか』(新潮社 2004)を読む。
日立の「インスパイアー・ネクスト」のキャッチコピーやカローラ、クラウンといった商品名など具体例を挙げながら、意味や言語を越えて、言葉の音そのものの働きの分析を試みている。例えば、B音やG音、D音、Z音といった濁音は膨張+放出+振動の発音構造となり、特に若い男性に好まれる音構成だという。また、S音は爽やかななイメージ、H音は開放、N音は慰撫、K音は鼓舞などを想起させる音であるそうだ。

言葉の音の漠然としたイメージを物理的に分析した先駆的な研究成果の披露だと著者は述べるが、大学のころの国語学の授業を思い出すような内容で、どうも苦手意識が先立ってしまう。タイトルに騙された感じだ。

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