『童謡の謎』

『伝え残したい童謡の謎:ベスト・セレクション』(祥伝社 2014)を読む。
授業の雑談などで使えそうな話題が

徳川五代将軍綱吉は戌年生まれだったことから、犬を過度に愛護した。さらには、犬だけでなく、他の昆虫まで殺したら罰せられるという時代だった。しかし、鳥類だけはオーケーだった。綱吉自身が鶏肉が大好物だったので、鶏の肉を食すことが禁じられていなかったのだ。さらにもうひとつ、うさぎの肉も大好きだったのである。そこで、「うさぎは跳ぶから鳥である」という強引な理由がつけられ、今なお、うさぎのことを「○羽」と数える習慣が残っている。

「手のひらを太陽に」の作詞家は、「アンパンマン」のやなせたかしである。1961年に作られ、子ども向けの歌として作ったものではなく、厭世的な気分に追い込まれていた自らを励ますために作った詞である。

「夕焼け小焼け」は1923年9月1日に発生した関東大震災で、親を亡くした子どもを勇気づけるために作られている。「山のお寺」とは死者が弔われる場所であり、死者の使いであるカラスと一緒に帰る様子が込められている。