本日の東京新聞朝刊に、台湾の独立志向が強い民進党の蔡英文総統が、米軍が訓練支援目的で台湾に駐留していると認めたとの記事が掲載されていた。
地図を見れば分かるが、台湾の北の沖縄と南のフィリピンには米軍基地が配備されている。さらに台湾に米軍が常駐するようになれば、東シナ海と南シナ海の両方に睨みを効かせられることになり、中国の拡張を防ぐには、地政学的にベストな基地の配置である。
一方、中国の側にすれば、1つの中国であり、自らの領土に勝手に他国の軍隊が駐留するのは、我慢できない事態である。東シナ海、南シナ海とも新期造山帯に属しており、海底に莫大な原油や天然ガスが眠っている。米中のどちらが台湾との信頼関係を構築するのかというのは、東アジアや東南アジアの安全保障だけでなく、将来の周辺国のエネルギー政策も左右する羅針盤となるであろう。