本日の東京新聞夕刊一面に、テレビ通販「ショップジャパン」を展開するオークローンマーケティング社長のハリー・A・ヒル氏の「少林寺拳法の魂」と題したコラムが掲載されていた。
少林寺拳法の本当の素晴らしさは、単なる護身術である以上に、平常心を養うための精神修養や哲学にあると思っています。どんな場面に遭遇しても平常心を保ち、冷静に判断し、行動する。これはビジネスでも非常に大切です。経営者は日々さまざまな問題を解決していかなければなりません。そんな時にこの教えは非常に役立っています。
会社を経営する上で、大切にしている少林寺拳法の言葉が「拳禅一如」です。「拳」は肉体、「禅」は精神を意味し、肉体と精神は切り離すことができず、ともに修練しなければならないとの教えです。
ハリー・A・ヒル氏は、「平常心」と「調和」こそが武道精神の根幹であり、それは一人に人間の生き方であると同時に、ビジネスの哲学をも示すものだと述べている。
「平常心」と「調和」と口の中でつぶやいてみて、ふと空手家と同時に会社経営に携わる宇城憲治氏も著書の中で同様のことを述べていたことを思い出した。得てして格闘技というと、「闘争心」と「排撃」のイメージが強いが、本来の武道は相手を心身ともに凌駕しつつも、相手の気に同調する柔軟性が求められるのだ。