「G7声明『台湾』明記」

本日の東京新聞夕刊より。
昨日閉幕したG7サミットの首脳声明の中で、「台湾海峡の平和と安定の重要性」が明記されたとのこと。中国の福建省と台湾島の間を台湾海峡と言うが、これまで世界各国は中国に配慮して「台湾海峡」という名称の使用を避けてきた経緯がある。しかし、今回のG7の声明では、緊張関係になる中国と台湾の間に位置する台湾海峡といったニュアンスで用いられている。皆さんが使っている帝国書院の地図帳で「台湾」を確認してください。国名は赤字で表記されていますが、台湾は赤字となっておりません。台湾海峡とあえて明記することは、中国と台湾は別の国だと遠まわしに指摘していることに相違ない。

私たち日本人の感覚に即してみると、「日本と北海道の間の津軽海峡の安全」や「日本と九州を隔てる関門海峡の安定」と表現されれば、「おや?」と思うであろう。G7がわざわざ「台湾海峡」と明記することの政治的意図が読み取れるであろうか。