『ケータイ小説がウケる理由』

吉田悟美一『ケータイ小説がウケる理由』(マイコミ新書 2008)を読む。
タイトルそのまま、当時流行っていたケータイ小説が需要される理由について分かりやすく説明されている。
特に、それまでの小説と異なるモバイルネットワークを用いた「共有」感覚について、作者・読者・サイト運営者の3者の視点から丁寧に解説を加えている。

読者は物語の世界観に入りながら、作者を応援し、朱印校に自分を投影し、共感していくのです。作者と読者は少しずつ、共感レベルを上げながら、ゴールに向かって、作り上げていく感覚になるでしょう。作品が完成したときには、共同作業を終えたことになるのです。完成した作品は、作者だけのものではなく、共有する作品となっています。