林野庁監修・日本林業技術協会編『森林とみんなの暮らし』(日本林業技術協会 1985)を読む。
中学生向けの平易な文章と森林のきれいな写真で構成されている。写真集を眺めるような気持ちで読んだ。
世界の森林の減少や日本の森林やその働き、暮らしと森林の関わりなど、官公庁が出すパンフレットのようなありきたりなものである。ソ連や西ドイツといった懐かしい国名も登場する。不景気や少子高齢化、深刻な過疎化とは無縁のバブル直前の頃に発行された本で、植林の後継者不足や中国の環境破壊といった今日的な問題点は描かれない。