「『共生』の国はどこへ 入管難民法の改正」

本日未明、与党と日本維新の会で外国人就労拡大に向けた改正入管難民法が参院本会議で可決した。
難民受け入れそのものは反対するものではないが、国会審議は酷いものであった。法案の肝心の中身が「法務省令で定める」とされており、議論のへったくれもない。本日付けの東京新聞の社説では次のように述べられている。

本来であれば、法制度の全体像は国会提出前に政府部内や与党内で綿密に組み立てられ、それを基に国会で十分な審議時間をかけて議論されるべきだ。
全体像を明らかにしないまま国会審議を強引に進め、成立さえすれば、あとは政府の思い通りになるという安倍政権の政治姿勢は、唯一の立法府である国会を冒涜するに等しい。断じて許されない。

ここ最近の防衛費の無駄遣いも含めて、「国民主権」すら明記されていなかった大日本国憲法下の明治時代の国会審議の方がよほど民主的である。八八艦隊の予算を巡って国会が紛糾したり、開拓使官有物払下げ事件で潔く政界から追放されたり、明治期の政治の方がここ数年の国会よりもマトモに見える。