『地雷手帳』

犬山紙子『地雷手帳:嫌われ女子50の秘密』(文春文庫 2015)を読む。
2013年に刊行された単行本『嫌われ女子50』の文庫化である。若い女性をターゲットにした内容であるが、注目を集めたいが、同性の目線も気になる女性同士の駆け引きが面白くまとめられている。
瀧波ユカリさんとの対談の一節を紹介したい。

瀧波:男の子の話題って、自分と関係ないことをしゃべってるんですよね。テレビとか政治とか野球とかガンプラとか。「ガンプラと俺」じゃなくて、ガンプラについて話しますよね。
犬山:女の子はみんな「私」が入っちゃいますよね。
瀧波:でも男と同じことをやって女が楽しめるかといったらそれはそうじゃないんで難しいですよね。
犬山:最終的におばあちゃんになって「かりんとうがおいしい」までたどりつけるといいですよね。
瀧波:そうそう、増えたアンテナがどんどん減っていって、「甘いもの〜」みたいな。今、趣味が多様化しすぎなんですよね。小学校の時とかは、「りぼん派」と「なかよし派」しかなかったですもんね。あと、女の子は自分のことを考えすぎですよね。自分の将来とか、ま、将来のことを考えるのは別にいいんだけど、「彼氏がいない」とか「これから仕事どうしよう」とか、考える要素がいっぱいあるから仕方ないんだけど、普段考えていることが会話になるから、そうするとやっぱり「私と◯◯」になって、環境が違う人とかだと、「私と◯◯」の話が当然合わなくなりますよね。男の人はそんなに「彼女がいないこの俺の何年間」って考えないと思う。
犬山:男の人は「童貞」か「非童貞」かくらいですしね。そういえば私の弟、今29歳何ですけど、弟も友達もずーっとミニ四駆の話ばっかりしてました……。