冨田幸光『カラー版 恐竜たちの地球』(岩波新書 1999)を卒読する。
国立科学博物館地学研究部で古生物学を専攻する著者が、三畳紀から白亜紀末までの1億6千万年の間に進化した恐竜の生態について写真入りで説明している。
子ども向けの絵本にあるような迫力のあるイラストはなく、化石の写真だけがひたすら並ぶ。新書一冊で100属近い恐竜を取り上げている労作であるが、系統学の見地に立った様々な学説の紹介が長ったらしく、恐竜そのものの魅力は伝わってこなかった。
ただし、トリケラトプスやティラノサウルスなどの大型恐竜は化石の写真だけでも十分に迫力が伝わってきた。
『カラー版 恐竜たちの地球』
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