白河桃子『格付けしあう女たち—「女子カースト」の実態』(ポプラ新書 2013)を読む。
タイトルはバラエティ番組っぽいが、真面目な内容の本であった。特に明確な評価の基準がない専業主婦仲間における「カースト」の実態から、男女の生き方や価値観の違い、女性の選択肢の多様化、昭和的価値観の弊害など、話は拡がっていく。最後に、著者は「カースト」に縛られない生き方や社会のあり方まで具体的に提言している。
公平や協業、コミュニティを重視する女性の行動原理は、もともと対立や上下関係を作らないものである。しかし、「男性からの目線」や「女の幸せ」といった曖昧な価値観に晒されることで、容易にそれは極めて煩わしいものになると分析している。
『格付けしあう女たち』
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