大向一輝『ウェブがわかる本』(岩波ジュニア新書 2007)を読む。
非常に読みやすい本であり、半身浴をしながら斜め読みでも全文を読むことができた。
著者は執筆当時国立情報学研究所助教と総合研究大学院大学助教を併任している情報学の専門家である。2019年からは東京大学大学院人文社会研究系准教授に就任している。
ヨーロッパ原子核研究機構のティム・バーナーズ=リーのハイパーテキストに始まり、イリノイ大学のマーク・アンドリーセンらによるモザイクブラウザ、スタンフォード大学生のデビット・ファイロとジェリ・ヤンが設立したヤフー、同じくスタンフォード大学のサー藝・ブリンとラリー・ペイジによって作られたグーグルに至るウェブの発展の歴史が分かりやすくまとめられている。専門的な解説は一切なく、ウェブの仕組みや活用法などが丁寧に説明されている。いかんせん15年前の本なので、ブログとSNSの役割の違いや、Wikipediaの紹介など、かなり知られた情報もあるが、それ以上に文章の上手さが印象に残った。