鈴木常勝『紙芝居は楽しいぞ!』(岩波ジュニア新書 2007)を読む。
紙芝居ブームがとっくに去った後の1972年から、ずっと大阪市内の公園で紙芝居屋を続けている著者が、紙芝居ではなく、紙芝居屋の魅力を存分に語る。
著者は大阪市立大学の大学院を出た経歴の持ち主で、紙芝居を通じて、子どもたちは学校や家庭では教えてくれない人生の機微を学ぶと述べる。そうした「路地裏文化」が子どもたちの成長に大切だと結論づける。
日別アーカイブ: 2020年11月8日
『知らないと恥をかく世界の大問題5』
池上彰『知らないと恥をかく世界の大問題5:どうする世界のリーダー?〜新たな東西冷戦〜』(角川SSC新書 2014)を読む。
2013〜14年当時、オバマ米国大統領やプーチンロシア大統領、習近平国中国家主席、ドイツのメルケル首相、英国のキャメロン首相、安倍晋三首相、他にイランのロウハニ大統領、シリアのアラウィ派のアサド政権など、トランプ大統領誕生以前の複雑な国際政治に直面するリーダーについてわかりやすく説明している。
『珍税・奇税 世界の税金物語』
三浦一郎『珍税・奇税 世界の税金物語』(PHP研究所 1994)を読む。
西洋史学を専門とする著者が、国税庁の「税務大学校」の月報『税大通信』に連載したコラムが収録されている。
税金に纏わる西洋史のこぼれ話なのだが、ギリシャやローマが中心であまり面白くなかった。
エリザベス1世は一生結婚せずに終わったので「処女女王」とよばれた。アメリカにウォーター・ローリー卿が開いた植民地を、彼は女王の名誉のために「ヴァージニア」と名付けたのはこのためだった。これが現在のヴァージニア州の基となった。
『波乗り入門』
出川三千男『波乗り入門』(ちくまプリマー新書 2010)を読む。
高校を卒業してすぐに、当時ブームになりつつあったサーフィンの店を開業した著者が、サーフィンの簡単な紹介と波乗りという既存のスポーツとは全く異なる世界を語る。
最後に著者は次のように語る。
この本は、サーフィンを始める人へのガイドブックでもなければ、サーフィンのテクニックを教える解説書でもありません。文字通りの「入門書」で、この本を読み終わったところが出発点になるのだと思います。出発点は戻る場所でもあります。
『16歳 親と子のあいだには』
平田オリザ編著『16歳 親と子のあいだには』(岩波ジュニア新書 2007)を読む。
実際に16歳で自転車による世界一周旅行を敢行した著者の本なので期待して手に取ってみたが、10数人の文化人の高校生の頃を振り返るエッセーの寄せ集めという安易な企画で、さらっと読み流した。