月別アーカイブ: 2020年6月

「助っ人好調 アーチ競演」

本日の東京新聞朝刊に、中日ドラゴンズの主砲のビシエドと新外国人のシェラの活躍が報じられていた。ビシエドはMLBのシカゴ・ホワイトソックスで活躍した選手であるが、出身はキューバ共和国で、いかだに乗ってアメリカを目指し亡命した経歴の持ち主である。

地図帳を開けば一目瞭然だが、キューバはフロリダ半島から150kmと、目と鼻の先ほどに位置にある。しかし、冷戦時代にソ連の後押しを受け社会主義に転じて以来、米国と険悪な関係が続いてきた。2015年にオバマ大統領がキューバ敵視外交を廃し、国交が再開して以降、緩やかながら米国との貿易額も増加している。

また、シェラも同じくカリブ海諸国のドミニカ共和国の出身である。ドミニカはキューバの隣国であるが、対米重視の外交をとっており、MLBで活躍する選手も多い。人口は1000万人なのだが、「野球移民」とも称されるほど、世界中にプロ野球選手を送り込み、国の発展の一助ともなっている。

対照的な両国であるが、どちらも米国の中南米支配外交の現れである。どちらもサトウキビやタバコなどの農業国家だったのだが、

 

「19年生まれ 最少86万5000人」

本日の東京新聞朝刊に2019年生まれの赤ちゃんの数が統計開始以来最少の87万人5200人であったとの記事が掲載されていた。今年17歳を迎える高校2年生の世代が112万1000人なので、17年で77%の減少である。あまりの落差に驚きませんか。どうすれば人口減少を食い止めることができるのか、また無理に結婚や出産を強制するような風潮の是非などについて考えていきたいと思います。

明治時代以降、日本では出生率が高く死亡率が低い状態が続き、人口は急増した。しかし、第二次世界大戦後のベビーブームのあとは出生率が急激に低下し、さらに1970年代後半以降は合計特殊出生率が2.1を下まわる状態が続いている。平均寿命の伸びとあいまって、少子高齢化が進行し、1997年には老年人口が年少人口を上まわった。2005年からは人口が減少に転じ、今後、日本の人口は継続して減少することが予想される。(『新詳地理B』より)

『ブータン自転車旅行』

九里徳泰・林美砂『ブータン自転車旅行:ヒマラヤの秘境600キロをマウンテンバイクで走る』(山と溪谷社 1995)を読む。
この手の本は大好きなのだが、ブータン政府公認のガイドが付いて夫婦での冒険記ということもあり、あまり入り込むことができなかった。

本作で著者も述べているように、ブータンをいたずらに理想郷や秘境扱いするのは外国人旅行者の身勝手な思い込みである。実際のブータンは中国とインド、ネパールに挟まれた、人口80万人弱の小さい山岳国であり、独自の言語や文化を守るのに多大な負担を強いられている。そうしたブータンの国情はよく理解できた。