第113回直木賞受賞作,赤瀬川隼『白球残映』(文藝春秋 1995)を読む。
タイトルにある通り,野球をモチーフにした短編集で,「ほとほと」「夜行列車」「陽炎球場」「春の挽歌」「消えたエース」の5つの作品が収録されている。
野球に全く関係ない著者の私小説的な雰囲気の「夜行列車」が興味を引いた。大分の高校を卒業し銀行に就職しながらも,東大受験に向けて「仮面浪人」を続ける主人公の葛藤を描く。
月別アーカイブ: 2019年8月
「パキスタンが印大使追放へ」
本日の東京新聞夕刊から
今日で5日間の夏期講習が終了しました。講習の中で,ヒンドゥー教国のインドとイスラム教国のパキスタンとの間で国境が画定されていないカシミール地方について触れました。このカシミール地方は,インドとパキスタンが分割して以来70年以上も紛争の原因となっています。
今回の講習を履修した者は,このカシミール地方が新期造山帯に位置することは分かると思います。新期造山帯は今現在造陸活動が盛んなところで,火山と地震が頻発し温泉が見られます。また,地球内部の物質が外に出てくるところなので貴金属やレアメタル、レアアース、宝石類が多く産出することで知られます。メキシコの銀やチリの銅と同じです。このカシミール地方にも金や銀,銅などの鉱物資源に加え,推定40トン以上のルビーが地下に眠っているとのこと。
新期造山帯は巨大な力と熱を受け、世界の主要な油田や天然ガス田が集中しています。新期造山帯を含む国々は,紛争に巻き込まれ,政治的に安定しないところが多いというのも,なんか悲しい現実です。みなさんは新期造山帯周辺の国の政治・経済を見て,どう感じますか?
自転車整備
大学めぐり都内ポタリング
クソ暑い中,東京都内の大学巡りをした。ちょうどオープンキャンパスの日程と丸かぶりで,どの大学も高校生で溢れかえっていた。石神井川や江古田周辺など,学生時代にも足を踏み入れて来なかった地域の探索は楽しかった。それにしても暑かった。果たして何リットルの水分を補給したのか。
『笑える! 世界の七癖 エピソード集』
岡崎大五『笑える! 世界の七癖 エピソード集』(PHP新書 2009)を読む。
海外ツアー専門の添乗員として世界83の国々と接してきた著者が,日本とはかけ離れた世界の常識について,面白おかしく語る。
最後に著者は次のように述べる。
いまのビジット・ジャパン・キャンペーンでは,なにより日本の山と海の美しさをアピールするのが大切なのではないだろうか。
世界のどこの国の人たちも,世界有数の先進国で工業国の日本が,これほど自然に恵まれた島国だったとは想像できないでいるのだ。
また,日本を旅する多くの外国人旅行者たちが,日本の自然の美しさを賞賛している。もっと彼らの発言に耳を傾けるべきである。
ここで日本が誇る,とっておきの美景を紹介する。これは美しい癖に入れてもらいたい。それが駿河湾などの海から見える富士山である。
この広い世界のなかで,3000メートル級の雪をかぶった高い山が,海から見えるのは富士山くらいのものである。
世界的な観光地であるハワイのマウナケア山も,海から見えないことはない。しかし,白と青のコントラストやシルエットの美しさは,富士山の比ではない。
日本人は,まだまだ自分の意外な奇癖に気づいていないのである。