本日の東京新聞朝刊に、理化学研究所・創発物性科学研究センターの十川好紀センター長がすすめる「マルチフェロイク物質」に関する記事が掲載されていた。
マルチフェロイク物質とは、パソコンのRAMなどの速くて省エネの電気と、ハードディクなどの情報が消えない磁気のいいとこどりをしたようなもので、電力がかからず情報が消えない材料である。電池に電圧をかけるだけで磁気を自由に帯びさせることができ、消費電力も今の1万分の1ほどで済み、映画1本が1秒くらいでダウンロードできるようになると言われている。
研究成果を出す秘密について、十川氏は「数打ちゃ当たる」ものであり、若い研究者には「いつでも数が打てる状況に自分を置け」とアドバイスをしているそうだ。また、「しまった、と思っても落ち込まない」前向きな姿勢が大事だという。
「いつでも数が打てる状況に自分を置け」という言葉が妙に印象に残った。その真意は面白そうな研究テーマが出てくれば集中打を浴びせるためだということだが、普段からいつでも進撃できる態勢を作っておくことは、どのような分野や現場でも大切なことである。グウタラな私自身への戒めとしたい。