昨日放映された、『アメトーーク! どうした品川?』(テレビ朝日 20120915)を見た。
今年で40歳になる「品川庄司」の品川祐さんが最近元気がない、ギラギラした若い頃のエネルギーはどこへ行ったのかと、本人が楽屋に控えている中で面白おかしく話は展開していく。
自分自身が40歳間近になり、性格的にも身体的にも曲がり角を迎えているという自覚があったので、笑いながらも真剣に見てしまった。
品川さんを「いじる」内容であったが、出演者含め団塊ジュニア世代にとって若い頃のエネルギーを思い出させてくれるような青春メッセージであった。
月別アーカイブ: 2012年9月
『鍵泥棒のメソッド』
『いま20代女性はなぜ40代男性に惹かれるのか』
大屋洋子『いま20代女性はなぜ40代男性に惹かれるのか』(講談社+α新書 2009)を読む。
電通総研でウェルネス市場担当のプロジェクトマネージャーを務める著者が、ストレスの最前線にいる20代女性と40代男性の恋愛模様を語る。男女同権の草食男子に囲まれる20代女性にとって、バブルを経験し恋愛競争を突っ走ってきた40代肉食男子は魅力を感じる存在である。また、20代女性は自身の生き方で悩み、40代男性は仕事で悩む。そうした悩む者同士がカップルになることもある。
著者は一刀両断に男女を世代別に一つのキャラクターにカテゴライズして、具体的な数値を明示することなく、20代女性はこうこう、30代はこれこれと性格付けしていく。そのため、読者は占いや血液型の本を読んでいるような分かりやすさに包まれてしまう。プレゼンでのウケは良いのだろうが、「本当かいな?」という疑問も感じてしまう。
本日の東京新聞朝刊から
本日の東京新聞朝刊に、タレントでエッセイストの小島慶子さんのコラムが掲載されていた。ちょうど私と同年代で小学生のお子さんがいらっしゃるということもあってか、今の私に向けて発せられているような気がしてならない内容であった。
短い文章だったので味わいながら引用してみたい。
子育ての話をしていたら、ある男性が言った。「今は忙しい親が増えている。子どもと向き合うためには、接する時間を長くするべきだ」。まじめな父親なのだと思う。正論だ。だが、危うさも感じた。どんな人間関係も、長い間一緒にいさえすれば分かり合えるというものではない。母子密着の環境に苦しんでいる親子は多い。子育てに熱心な父親の過干渉に悩んだ人もいる。関係の健全さは一緒にいる時間の長さに比例すると思い込むと、人と向き合うことの本質が見えなくなる。
子どもには親との接触が何よりも大事な時期がある。忙しい親は皆、悩みながら子どもを育てている。私もそうだ。でも子どもはストップウォッチで親といる時間を計ったりしない。自分に全力で「あなたは誰?」と問いかけ、何よりも大切だと抱きしめてくれる人が誰か、子どもたちはうんと小さいときから見分けることができる。子どもが行かないでというときに、そうだね、同じ気持ちだよと切なく抱きしめてやる親の気持ちを、彼らはちゃんと分かっている。
時間の長さや行事の数で親が成果を計っても、子どもは記録では育たない。数えられないものを一瞬で与えることも奪うこともできるのが親子だ。数えずに向き合う関係は、他人の目では量れないものだと思う。
『中年童貞』
全国童貞連合会長・渡部伸『中年童貞:少子化時代の恋愛格差』(扶桑社新書 2007)を読む。
著者の渡部氏は「全国童貞連合」なるサイトを立ち上げ、真面目な恋愛を通して童貞を失うことを目標としている人物である。著者は、近年の恋愛のあり方が自由市場主義がもたらす格差の拡大のように、一部のモテる男性のみが多くの女性と関係を持ち、一部のモテない男性はますますモテない環境に追い込まれていっていると指摘する。
1970年代以前、雇用と同じく、恋愛や結婚というのも、家族や上司の圧力、お見合いなどにより、一応誰しもが平等に享受するものであった。しかし、現在は恋愛や結婚も「自由化」され、ウィナーテイクオールの論理がまかり通っており、弱者に厳しい社会であると著者は述べる。
興味本位から手に取ってみたが、年収200万円以下の貧困層に童貞が多いという現実を考えると、恋愛は一個人の資質に問題ではなく、社会問題として捉えることが必要になってくる。