月別アーカイブ: 2009年2月

『誰も守ってくれない』

daremo_movie

子供をお風呂に入れてから、ララガーデンへ、君塚良一監督・志田未来・佐藤浩市主演『誰も守ってくれない』(2008 東宝)を観に行った。
あまり期待はしていなかったのだが、飽きることなく最後まで楽しめた。ただ映画というよりも3時間ドラマスペシャルといったフレームで、スクリーンで鑑賞するメリットは感じられなかった。
主演の志田未来さんの演技が素晴らしかった。台詞があまりないにも関わらず、目の動きや仕草だけで不安で閉じこもりたくなる気持ちをうまく表現していた。将来大女優になっていく逸材であろうか。

しながわ水族館

せっかくの日曜日なので、家族を連れて、しながわ水族館へ出かけた。
風が強く、歩道橋の上で子どもが吹き飛ばされそうになった。
やれ「ペンギンさん見たいの、ペンギンさんペンギンさん」「サメはこわい、こわい」「チョコレート食べるの」だの子どもに振り回されっぱなしであったが、4時からのイルカのショーを観て、イルカの多彩な芸に感動した。

この地球上で高等な知能を持った生き物はヒトだけであり、ヒトこそが絶対的に地球を支配しているのだとつい考えがちである。しかし、イルカのショーを見て、絶対的な振る舞いをしている人間の奢りというか、身勝手さを少し感じた。陸の支配者は人間かもしれないが、海の支配者はイルカなのかもしれない。

 
 
 

『Web2.0時代のケータイ戦争』

石川温『Web2.0時代のケータイ戦争:番号ポータビィリティで激変する業界地図』(角川Oneテーマ21 2006)を読む。
ケータイ電話の番号ポータビィリティ制度導入直前に刊行された本で、ドコモの牙城に迫るau、ソフトバンクの2社の三つ巴の状況を分かりやすく解説している。当時はまだソフトバンクの2009年現在の勢いを予測しきれておらず、auの技術や企業戦略、商品展開が他社よりも一歩先んじている点について紙幅を費やしている。

本日、昨年の2月に購入したN705iの背面液晶が壊れてしまった。長く使おうと思い、最新機種を購入し、機種代金を2年払いで支払っている最中なのにも関わらずである。

『住宅購入学入門 いま、何を買わないか』

長嶋修『住宅購入学入門 いま、何を買わないか』(講談社+α新書 2005)を読む。
現在個人向けの不動産コンサルティングサービスを立ち上げ、不動産の建物調査や不動産経済セミナーの講師を務める著者が、不動産にまつわる経済的な話から、不動産業界の世間山話、そして、住まいや街づくりについて哲学やあるべき理念を語る。
日本で住宅を購入する平均年齢は37歳だという。いよいよその年齢まであと一歩となって、自分自身に関わってくる話だと思って読んだ。
十数年前までは、土地神話に支えられ地価は必ず値上がりするものだという前提に立って、持ち家が奨励された。しかしバブル以降、土地は値下がりを続け、しかも30数年のローンを払い終わる頃には、建物自体の資産価値もゼロに近くなる。そして払った本人が亡くなったら、大切な家はあっさりと壊されてしまう。これでは、一生懸命働いてローンを返し続ける人たちの人生そのものが砂上の楼閣となってしまう。
著者は、新築住宅であろうとマンションであろうと、きちんとした設計の基に施工され、適切な修繕管理を施すことで、資産価値を高めることが大切だと説く。健全な中古住宅市場が広がることで、自分の家に愛着を持つことができ、引いては自分の家だけでなく、自分の住む町や都市全体の安全や幸福を願う気持ちにつながると述べる。

□ 不動産の達人 株式会社さくら事務所 □

『チェ 28歳の革命』

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ララガーデンで、スティーヴン・ソダーバーグ監督映画『チェ 28歳の革命』(2008 スペイン.仏.米)を観た。
ちょうど数年前に観たチェ・ゲバラのバイクでの放浪時代を描いた、ロバート・レッドフォード制作総指揮『モーターサイクルダイアリーズ』の続編にあたるような作品で、チェ・ゲバラがキューバで民衆の支持を得ながら革命を目指す過程を描いている。
ドキュメンタリー映画のような作りで、チェゲバラが36歳(!)の時国連でキューバ代表としてスピーチを行なうシーンや米国のマスコミのインタビューを受けているシーンと、彼の28歳の頃の武装蜂起のシーンが順繰りに展開する。武装蜂起の正しさを最後まで信じ、ソ連や米国からの独立を唱え、イデオロギーではなく民衆の立場に立って革命を遂行しようとする彼の変わらない姿が12年の時間を越えて行ったり来たりする。
農村から都市へと銃弾の力に頼り、バティスタ政権を追い詰めていく彼の姿は、今の若者にとってどう映るのであろうか。