月別アーカイブ: 2008年4月

レイクタウン

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家族を連れてドライブに行く途中、埼玉県立越谷南高校のすぐそばに建設予定の越谷レイクタウンに立ち寄ってみた。
数年前まで何にもなかった陸の孤島のような場所に武蔵野線の新しい駅や瀟洒なマンションまで完成し、人工湖まで整備され、そして、なんでも東洋最大級とも言われるイオンショッピングモールも建設の真っ只中であった。大型店舗が新たに出来るという規模ではなく、新しく町そのものが誕生するという開発の勢いというか、人間の文明のパワーといったものに、ただただ驚嘆するだけである。

『クラッシュ:絶望を希望に変える瞬間』

太田哲也『クラッシュ:絶望を希望に変える瞬間』(幻冬舎文庫 2003)を読む。
あと72時間の命と医師から宣告されたレーシングドライバーが、10数度に及ぶ手術を経て絶望からレース復帰までの心の葛藤を丁寧に綴るノンフィクションである。著者の太田氏は、1998年5月3日に富士スピードウェイで行われた雨の全日本GT選手権でスタート直後の多重事故に巻き込まれ、運転していたフェラーリが爆発炎上し、皮膚の表面積の半分近くが失われるほどの大火傷を負った。そして自殺を企図したり、自暴自棄になったりしながらも、家族の支えと、医者や看護師への感謝、そしてレースへの執念でもって再びハンドルを握るまでの気持ちの変化を自分の言葉で語る。
文章も読みやすく一気に読み終えてしまった。

テレビを見ていたら

家に帰ってテレビを見ていたら、民主党が本日開かれた、衆議院外務委員会で、バーテンダー76人やゴルフコースの整備員47人といったものまでが、在日米軍駐留経費の日本政府負担である「思いやり予算」に含まれていると指摘し、思いやり予算の根拠となる日米間の特別協定の採決で反対したとのニュースが放映された。質問に立った民主党の渡辺周衆院議員は、「バナナボートを引っ張るモーターボートの操縦士まで、日本側は税金を出して。娯楽ですよね、米軍の。米兵の余暇のためになんでここまでしなきゃいけないのか」と述べたそうだ。
神奈川県横須賀市でタクシー運転手が殺害された事件で米兵に逮捕状が請求されたというニュースもちょうど本日報道されており、民主党の対応は、偶然か計略か分からないが、非常にタイムリーであると思う。

日本は日米安保によって米国の軍事体制の恩恵を受けているのだから、相応の負担をするのは当然だとする意見がある。しかし、そうした大義がどうであれ、まず税金の無駄遣いを無くすのは、行政府として当然の義務である。独立行政法人であろうと特殊法人であろうと、また米軍であろうと、自衛隊であろうと、宮内庁であろうと、徹底的に税金の無駄は省いてもらいたい。

また真剣にアジアの平和の盟主を自認するのであれば、米国は軍の精鋭を日本に駐留させるべきである。米国政府高官は口では偉ぶったことを言うが、実際は米国で下流層に位置する中南米系やアフリカ系米国人の雇用対策的側面が強い。ベトナム戦争からそうした構造に変化はないが。

閑話休題

民主党は、道路財源も含めて、「税金もったいない」という観点から政策を打ち出してもらいたい。外務省や宮内庁には

□ 民主党 web-site □

『ダ・ヴィンチ・コード』

ダン・ブラウン『ダ・ヴィンチ・コード』(角川書店 2004)を読む。
映画化されて話題を読んだ作品であり、しばらく本棚に埋蔵されていたが、やっとページを探し出しページを繰ることが出来た。上下巻600ページを越える長編であったが、映画のように同時並行的に複数の話が進んでいきながら、もつれていた謎が少しずつ解けていく展開に少しも退屈することなく、最後まで一気に読んでしまった。
キリスト教の救世主であるイエス・キリストには、「罪深き娼婦」と蔑称される「マグダラのマリア」との間に子どもがおり、その子どもの子孫が現在も生きているという、キリスト教徒にとってショッキングな内容となっている。「イエス・キリストの代理者」を任ずるローマカトリック教会の大司教である教皇の権威を根底から覆すものである。

この手の内容は得てして単調な話の展開に途中で飽きがきてしまう。しかし、この『ダ・ヴィンチ〜』には、キリスト教の歴史や美術作品における象徴解釈について分かりやすく説明する講釈的な場面、警察とのカーチェイスや飛行機での脱出などの躍動的な場面、そして暗号を次々に解いていく探偵小説的な場面など、上手い具合に起伏が盛り込まれている。
ハリソン・フォードの『インディジョーンズ』シリーズや、ニコラス・ケイジの『ナショナルトレジャー』を観ているようなワクワク感と、自分も宝探しがしてみたいという冒険心を味わうことが出来る。