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『崖の上のポニョ』

本日は先週来こじらせているカゼのせいもあり一日中寝ていた。夜になって家族を連れて、ララガーデン春日部へ宮崎駿監督『崖の上のポニョ』(2008 東宝)を観に行った。
子どもを連れてかぞく3人で観る初めての映画である。スクリーンを食い入るように見つめる2歳半の娘の表情の方が面白かった。ポニョや宗介くんの表情がとてもいきいきとしており、近所の海の中から突然女の子がやってくるという玉手箱的な設定も夢があふれており、小学校低学年から幼稚園児くらいの子どもにオススメの映画である。

□ 映画『崖の上のポニョ』 公式サイト □

『アフタースクール』『犬と私の10の約束』

行きの飛行機で映画を二本観た。

内田けんじ監督『アフタースクール』(2007 クロックワークス)を最初に観た。
途中食事を食べたり、うとうとしたりしていたのでよく話を追っていなかったのだが、話に伏線が多数あり、次から次へと謎が深まりながらも、最後で一気にその絡まった糸が解けていく快感があった。

本木克英監督『犬と私の10の約束』(2008 松竹)を時間がぴったりだったので観た。
途中までは、2時間ドラマにも劣るような「ぐだぐだ」な脚本で、登場人物に全く感情移入できぬままうわべだけのドラマが展開される。後半になって田中麗奈が主人公として登場するようになってから、演技が少し映画らしくなってきたが、話は最後までもう読めており楽しめなかった。母親の死、愛犬の死、娘の結婚式に出る父親などチープなモチーフで彩られたつまらない作品だった。

□ 映画『犬と私の10の約束』公式サイト □

『あの空をおぼえてる』

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冨樫森監督、竹野内豊・水野美紀主演『あの空をおぼえてる』(2008 ソニー・ミュージックエンタテインメント)を仕事帰りにララガーデンへ観に行った。それにしても映画はいい。映画の内容うんぬんよりも、映画館という日常生活から隔離された空間に身を置くだけで、普段たまりにたまったストレスが雲散霧消する気がする。
話の前半を観た限りでは、娘を交通事故で突然失ってしまい残された家族が、死を受け入れ再び家族としての絆を取り戻すというありがちな展開かと予想を立てていた。母役の水野美紀の演技が中途半端であり、お涙頂戴的な仕掛けが見え見えであった。しかし、中盤から子役の広田亮平くんと吉田里琴ちゃんの見事な演技にどんどん引き付けられてしまった。そして、後半は、家族たちが徐々に死を受容していくのと並行して、広田亮平くん演じる英治くんが見事に大人へと成長していく姿がスクリーンに大きく描き出される。話が進むにつれて顔も言葉遣いも変わっていくその成長ぶりに驚かされる。

ちょうど私が大学入学直前に池袋の名画座で観て深く感動した相米慎二監督の『お引っ越し』という作品に、話の展開や子役の演技が似ているなと思って観ていた。家に帰って冨樫森監督についてネットで調べたところ、冨樫監督は長く相米慎二監督作品の助監督を務めてた監督で「相米慎二監督の最後の弟子」とも言われているそうだ。合点がいった。

思い返せば、10年ほど前、ホームページを作り始めた頃、「勝手『お引っ越し』ファンサイト」なるものまで作っていたのだ。是非、相米監督作品『お引っ越し』と合わせて観て欲しい作品である。

□ 映画『あの空をおぼえてる』 オフィシャルサイト □

『バンテージ・ポイント』

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本日も、子どもをお風呂に入れてから、春日部のララガーデンへ出掛けた。
ピート・トラヴィス監督『バンテージ・ポイント』(2007 米)を観に行った。
何の予備知識もなしに、たまたま映画館に着いた時間ぴったりの作品をチョイスしたのであるが、なかなかどうして面白かった。群集の中での米国大統領の暗殺事件を、ビデオを巻き戻しするように何度も視点を換えながら描くチャレンジングな作品である。大統領が暗殺されるまでの20分ほどの映像が何度も巻き戻るにつれて謎が深まっていく。そして一つの事件を8人の視点から捉える事で事件の核心に迫っていく。
活字の世界では似たような作品がある。しかし、スクリーンで同じシーン何度も間近に見ることで、観客も大統領暗殺の現場に居合わせた群集の一人として作品の世界に入っていくことができる。派手なCGや有名な俳優はあまりいないが、ぐいぐい観客を引きつけていく源は脚本にあるのでだろう。

□ 映画『バンテージ・ポイント』オフィシャルサイト □

『ライラの冒険:黄金の羅針盤』

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クリス・ワイツ監督『ライラの冒険:黄金の羅針盤』(2007 米)を観に行った。
英国のファンタジー小説3部作の内の第一巻の部分の映画化であり、世界の秘密に関する謎が示されて「これから冒険に向かうぞ!」というところで終わってしまう。
内容的にはやや不満の残る作品であったが、白熊同士の白熱した闘いや空飛ぶ魔女の活躍などの映像の素晴らしさには圧巻される。