映画」カテゴリーアーカイブ

『大いなる西部』

l

地上波で放映された、ウィリアム・ワイラー監督、グレゴリー・ペック主演『大いなる西部(原題: The Big Country)』(1958 米)を観た。
19世紀後半のアメリカの、銃で自分や家族を守り、力づくで事業を開拓していくといういわゆる開拓者精神の雰囲気は良く伝わってきた。ただ良くも悪くもアメリカ的な価値観に染まった映画であった。

『風立ちぬ』

20130722_665385

子どもをお風呂に入れてから、慌ててイオンシネマへ出掛け、宮崎駿監督『風立ちぬ』(2013 東宝)を観た。
関東大震災から大恐慌を経てきな臭い世相になっていく当時の日本の雰囲気は、機関車や乗り合いバスの描写を含め良く伝わってきた。
しかし、航空技術者の堀越二郎氏生き様と堀辰雄氏の作品『菜穂子』『風立ちぬ』の作品世界を合わせて描くという狙いであったが、いまいちその意図するところが伝わってこなかったように思う。
学生時代に、私の卒論ゼミの担当の杉野要吉先生が、中野重治の次に堀辰雄を研究しているという話をしていたことをふと思い出した。確かその際に杉野先生は、堀辰雄こそがプロレタリア作家だと述べていたと記憶している。戦争の最中で恋愛を描くというのは一番の反戦メッセージとなる。宮崎駿版『風立ちぬ』はそうした戦争と恋愛の直接的な相克がうまく描かれていなかったのではないか。

『ツイステッド』

twisted

地上波で放映された、フィリップ・カウフマン監督、アシュレイ・ジャッド主演『ツイステッド』(2004 米)を観た。
350mlのスーパードライ1缶で心地よく酔ってしまったので、きちんと観た訳ではないが、あまり面白くない作品であった。しかし、展開も良く、話も伏線が張ってあり、途中で観るのをやめるほどではなく、ダラダラと見続けた。

『こびと劇場3』

original

真ん中の子と下の子を連れて、イオンシネマへ『こびと劇場3』(2013)を観に行った。
『こびとづかん』というキャラクターの絵本?図鑑?を全く見たことがなかったので、ただひたすらつまらない作品でしかなく、1時間の上映時間のうち30分ほど熟睡してしまった。下の子は行きの車の中で寝てしまい、映画が終わるまでずっと寝ていた。真ん中の子も途中で飽きてしまったようで、何度も「もう帰ろう」とせがむが、せっかくの昼寝を邪魔されたくないので、「もうすぐ終わるから」となだめ、結局最後まで見続けた。カメラワークも粗く大画面で観るには辛い作品であった。後ろに座ったいたもう一組の観客は途中で帰ってしまった。

『許されざる者』

20130614-00000003-eiga-000-0-view

映画の試写会の鑑賞券が当たったので、イオンシネマで、李相日監督渡辺謙・柄本明・柳楽優弥主演『許されざる者』(2013 ワーナーブラザース)を観に行った。
辛口にコメントするならば、中身の薄い大作映画だった。明治初期、元下級武士の釜田十兵衛が、女郎の顔を傷つけた破落戸(ごろつき)に復讐を果たし、さらにアイヌや女郎を差別的に扱う官軍に一矢報いるという内容である。しかし、渡辺謙演じる釜田たちの任侠心がいまいちはっきりとせず不純なものであるため、作品全体がすっきりとしないままに終わってしまう。アイヌを苛烈に支配してきた旧幕府の侍が、亡くなったアイヌ人の妻への慕情を心に仕舞い込みながら、官軍に鉄槌を加えるという設定自体が分かりにくさの原因となっているのであろう。ハリウッド映画のように、もっと単純に勧善懲悪な内容であれば共感しやすかったと思う。

character_main_photo1a character_main_photo2a
character_main_photo3a character_main_photo4a
character_main_photo5a character_main_photo7a