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『安全な食べ物 選び方Q&A』

食生活研究会編著『安全な食べ物 選び方Q&A:主婦たちのテェックポイント100』(三一新書 1994)をパラパラと読む。
いかにも三一書房っぽい内容の本だった。野菜・果物をはじめ、穀類、水産物、畜産物、酪農品、調味料、飲料、菓子、加工食品、調理済み食品に至るまで、食品表示から安全な食べ物とそうでない食べ物の見分け方が懇切丁寧に説明されている。

かつては日本全国で肉牛を育てており、我が埼玉県にも秩父牛、鴻巣牛、騎西牛といったブランド牛があったようだ。また、アイスは乳脂肪分の含有量で、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイスの3段階に分類される。天然果汁に濃縮果汁還元の表示がある商品があるが、品質面ではストレート飲料とほとんど違いがないとのこと。

『さまよう刃』

東野圭吾『さまよう刃』(角川文庫 2004)を読む。
面白かった。10年前に地上波で放映された映画は面白くなかったが、小説の方は警察や犯人、被害者それぞれの考え方や生き方が描かれていた。最後は一気に読み進めた。ちょうど加害者で同時に娘を失った被害者の父親と同じ世代であったので、思い入れも一入であった。

『骨と骨組みのはなし』

神谷敏郎『骨と骨組みのはなし』(岩波ジュニア新書 2001)をパラパラと読む。
「骨組み」という言葉は、「物事の根本となる仕組み」という意味ではよく用いるが、「からだの骨の組み立て」という意味で使うことはない。この本のタイトルにある「骨組み」は、ズバリ脊椎動物の骨の組み立てであり、解剖学の見地から魚類から両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類へと進化していった骨組みの専門書といってもよい。

著者の経歴は変わっていて、Wikipediaで検索すると、青山学院大学文学部教育学科を卒業した後、東京大学医学部に進み、解剖学を専攻し、医学博士まで取得している。そして、医者にはならずに哺乳類学者となり、骨格の観点から生物の進化を研究している。

本文は読みきれなかったが、大量の骨組みのイラストだけを眺め続けた。魚類と哺乳類は全くの別の生物だが、骨組みだけを見ると、魚類から爬虫類、そして哺乳類へと正統に進化していった感じがする。

『水泳らくらく入門』

川口智久『水泳らくらく入門』(岩波ジュニア新書 1994)をぱらっと読む。
著者は、刊行当時一橋大学社会学部でスポーツ社会学を教える教授であった。勝利や記録を伸ばすための泳法ではなく、水泳が全く苦手な人が水を怖がらず泳げるようになるための呼吸法や水に浮く方法を分かりやすく解説している。著者は「ドルフィン・平泳ぎ(ドル平)」なるバタフライに近い新しい泳法を提唱している。しかし、実際の動きは文章と絵だけではよく分からなかった。

現在もネットで「ドル平」と検索すると色々出てくるので、水泳界では定着した指導法なのであろう。著者は新日本スポーツ連盟に属し、共産党と関係が深いのであろうか、スポーツ「9条の会」の呼びかけ人代表を務めている。

『リハビリテーション』

砂原茂一『リハビリテーション』(岩波新書 1980)をパラパラと読む。
著者は、東京帝国大学医学部を卒業後、一貫して国立療養所に勤務し、執筆当時は国立療養所東京病院(現国立病院機構東京病院)で名誉院長を務めているほどの、リハビリの草分け的存在である。主に脳卒中で障害が残った場合に、医学的なリハビリテーションが行われる。理学療法士や作業療法士、義肢装具士、言語聴覚士、社会福祉士などの専門家が社会復帰に向けたリハビリを展開する。そのリハビリは単なる身体的な機能回復に留まらず、人間としての生きがいを取り戻す過程だと著者は断じる。むすびの最後の一節で著者は次のように述べる。

リハビリテーションは今後の臨床医学の普遍的な目標とされなくてはならないだけ、一層その基本的理念についてのきびしい探求が要請されるべきであろう。リハビリテーションとは何であるか、何であるべきかと問うことは、医学・医療とは何であるか、ひいては人間とは何であるかを問うことになるはずだからである。