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『爆笑問題のニッポンの教養』

爆笑問題+本田由紀『爆笑問題のニッポンの教養:我働く ゆえに幸あり? 教育社会学』(講談社,2008)を読む。
本田由紀先生というと、子どもの貧困などについて統計データを用いて研究されている教員という印象であった。本書では自身の経験や体験をもとに自分の言葉で語られているので、印象に残った。そういえば、東大教育学部の教育社会学というと、9浪はまいさんが受験したところではないか。

『職人になる本』

山中伊知郎『職人になる本』(永岡書店,2000)をパラパラと読む。
CD修復職人など、現在では食べていけない職業も含め説明されていた。インバウンドによって日本文化が注目されているので、また注目されているのであろう。
その中で、サイクルメンテナンスの飯倉清氏も紹介されていた。写真も話されている内容も現在と変わらない!

『おはようからおやすみまでの科学』

佐倉統・古田ゆかり『おはようからおやすみまでの科学』(ちくまプリマー新書,2006)を読む。
たいとるそのままで、理科と家庭科が重なる部分を分かりやすく解説したものである。冷凍食品の仕組みや電子レンジ、暖房、狂牛病、PCBなど、家庭にある電気機器やエネルギー、汚染物質などの解説となっている。

「手前味噌」という言葉があり、自分のものを自慢する意味で使われるが、もともとは自分の家で作った味噌が一番うまいと自慢することから生まれた言葉である。かつては田んぼの脇の畦道の小さなスペースで大豆を育てており、多くの家庭で味噌を自前で作っていたことに由来する。なお味噌も醤油も、酢も、酒も、米と塩と大豆と水だけでほぼできている。

明治から大正にかけて活躍した科学エッセイスト寺田寅彦は物理学者でありながら、地学にも興味を持ち、ウェゲナーの『大陸移動説』に真っ先に関心を示し、水飴と白粉を使って大陸移動説のシミュレーションを行っている。また「天災は忘れた頃にやってくる」との有名な言葉も残している。なお、この項の参考文献が杉並高円寺のリサイクルショップ「素人の乱」を経営されている松本哉(本名)さんのお父さんの松本哉(筆名)さんである。

『下流老人』

藤田孝典『下流老人:一億総老後崩壊の衝撃』(朝日新書,2015)を読む。
さいたま市見沼区で「NPO法人ほっとプラス」の理事を務めている著者が、タイトルにもある団塊世代以上の貧困化だけでなく、その下の世代も貧困予備軍に位置付けられていると警鐘を鳴らしている。

日本における貧困とは「相対的貧困」のことであり、統計上の中央値の半分に満たない所得しか得られない人の割合を言う。2013年の国民生活基本調査では、一人暮らしの場合の中央値が244万円、その半分の122万円未満が貧困状態と言える。全世帯の16.1%が洗濯機やエアコンの故障や壁に穴が空いたまま、月に1度の外食もできないといった人間らしい生活ができないレベルとなっている。

また、「年金のほとんどが家賃に消える」という声が多く、家賃滞納を理由にアパートを追われてしまうこともある。著者は家賃負担の少ない社会住宅や公営住宅を整備するべきだと述べる。
生活保護制度は①生活扶助、②住宅扶助、③医療扶助、④教育扶助、⑤介護扶助、⑥葬祭扶助、⑦生業扶助、⑧出産扶助の8つの扶助をセットで提供する救貧制度で、原則として家賃だけ扶助してほしいという性質の制度ではない。しかし、下流老人を含めた多くの相談者は、生活保護のうち、一部でも別枠で補助してくれたら生活がかなり改善すると話す。生活保護を利用することなく、生活を営むことができるという。

10年前の本であるが、著者は次のようにまとめる。かつて都心の駅周辺の公園等で寝泊まりしていた方々も住宅支援があることで、野宿生活から抜け出してきた。

わたしは、賃金や年金などの収入を上げていくことも大事だが、それだけでは限界があると思っている。支出を最低限抑えても暮らせるようなモデルをつくらなければならない。そして収入を上げる政策だけでなく、支出を減らす政策を実行していくほうが現実的だろうとも考えている。(中略)
なかでも生活保護の住宅扶助は利用しやすくしていきたい。国家公務員用の宿舎や大企業が提供する社宅などが明らかに生計を助けるように、家賃の全部か一部でも公的に負担してくれたら、生活が安定していくことだろう。

『テレビとのつきあい方』

佐藤二雄『テレビとのつきあい方』(岩波ジュニア新書,1996)をパラパラと読む。
1996年1月の刊行なので、Windows95が普及する直前の頃の話で、ネットについてはほんの一言すらも登場せず、テレビが即時性や同時性、娯楽性でチャンピオンだった頃の話である。即時性・同時性が強いために、間違った情報や偏見を含んだ報道の拡散も早く、取り返しのつかないほどのダメージを与えることもある。オウム事件報道なども紹介されており、テレビの持つ諸刃の剣の怖さが丁寧に説明されている。