東京新聞08年10月05日の朝刊から転載

『サブプライム』の荒波無情 ホームレス支援『もやい』SOS

20081005news
写真:夕暮れになっても「もやい」の生活相談が続く=東京都新宿区で

ホームレスやネットカフェ難民などの生活困窮者を支援している特定非営利活動法人(NPO法人)「自立生活サポートセンター・もやい」(東京都新宿区)の活動が、後援企業の破産で窮地に立たされている。もやいは、生活困窮者がアパートに入居する際に連帯保証人となり、後援企業が家賃保証や寄付をしていた。湯浅誠事務局長は「住居の確保は人間らしく生きるための最低限の基盤なので、活動を続けたい」とカンパなどの支援を募っている。(菊谷隆文)

破産したのは不動産会社「リプラス」(東京)。もやいのアパート入居支援活動に賛同し、二〇〇六年四月から、一人六カ月分の家賃保証と、もやいに毎年約千三百万円を寄付してきた。

しかし、リプラスは米サブプライムローン不況などの影響で経営が悪化。九月二十四日、破産手続きを東京地裁に申し立てた。もやいは年間予算の約40%を失う。残る収入は、一般の人や企業からの寄付と、会費、連帯保証人申込者の保証料(一人二年間八千円)だけになる。

もやいに連帯保証人になってもらい、アパートに入居できたのは首都圏を中心に約千三百五十世帯に上る。

ネットカフェや個室ビデオ店などで寝泊まりしている人の場合、日雇い労働などで収入があっても、保証人がいなかったり、まとまった蓄えがないために敷金・礼金などが払えず、アパートを借りられないというケースが多い。現在も毎月約百件の生活相談がある。

湯浅さんは「支援企業を探しているが、当面の危機を乗り切るため、緊急のカンパをお願いしたい」と話す。カンパは一口五万円。振込先は、ゆうちょ銀行振替口座00160−7−37247。口座名は「自立生活サポートセンター・もやい」。

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