パンフレット研究:国士舘大学

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国士舘大学のパンフレットを読む。
受験界でさんざん言い尽くされてきた中堅校レベルの代名詞ともなっている「大東亜帝国」の一角を占める全国区の大学である。政経学部,体育学部,理工学部,法学部,文学部そして21世紀アジア学部の6学部からなり,学生数は1万3千人を超える。今年の北京五輪で柔道無差別で金メダルを受賞した石井選手やサッカー部の活躍が目立つ。
元々は頭山満を代表とする右派政治団体玄洋社の流れを組むが,パンフレットを読む限り,研究所の一部に「真の日本人,国士の養成機関」「日本建設および世界平和…」といった大東亜共栄圏の現代版のようなニュアンスを感じるが,右派的な雰囲気はほとんど感じられない。
学生数も多いため,学部学科ごとに世田谷キャンパス,鶴川キャンパス,多摩キャンパスと3つに分かれざるを得ず,中規模大学のような大学としての統一感には欠ける。世田谷キャンパスは地の利も良く,学生募集もうまくいっているようだ。しかし,同じ学部でも学科で大きな差があり,初等教育では5倍を超える一方,中国文学科のように全入試日程で1倍の学科もある。その中でも21世紀アジア学部は鶴川キャンパスという山の中に追いやられ,受験生も集まらず,スポーツプログラムを開設するなど方向性を見失っている。

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