「合成繊維のくずが海汚す」

本日の東京新聞朝刊に、フリースなどの合成繊維の糸くずがマイクロプラスチックとなって、海洋汚染に繋がるとの記事が出ていた。

近年コンビニのレジ袋の有料化やスターバックスのプラスチック製ストローの使用禁止など、マイクロプラスチックを巡る企業の取り組みの報道が増えている。勿論、その背景には環境に配慮したという企業イメージの宣伝もあるのだが、沿岸部だけでなく公海の汚染に消費者の関心が集まるのは良いことである。

記事にもあるが、マイクロプラスチックというとペットボトルの破片や人工芝の切れ端など、いかにも石油化学製品といったイメージが強い。しかし、東京農工大の高田教授が指摘しているように、合成繊維のくずは洗濯機のフィルターや下水処理で全てを取り除くことは難しく、二枚貝の体内から見つかったマイクロプラスチックの2割を占めるまでに至っている。

ストローやレジ袋と違い、消費者の目に見えないマイクロプラスチックでは、注意の喚起も難しい。世界自然保護基金(WWF)の三沢さんが述べるように、環境に配慮した服を使い捨てずに長く着ることが大切である。