『耳なし芳一からの手紙』

内田康夫『耳なし芳一からの手紙』(角川文庫 1992)を読む。
太平洋戦争時の仲間との間のトラブルに起因する事件を浅見光彦が鮮やかに解決する事件簿である。
下関の風景描写は良かったが、小説作品としては破綻していた。事件のトリックも強引で、いくつかの伏線も放ったらかしのまま、無理やり戦前の事件に結びつけて話が尻切れトンボのままに終了するという歯切れの悪い作品であった。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください