神奈川県立生命の星・地球博物館監修『絶景ビジュアル図鑑:理科が楽しくなる大自然の不思議』(学研プラス 2018)を読む。
火山やサンゴ礁、宇宙など、大判の図鑑で紹介されている。やはり大判の本は迫力が違うと改めて思った。
月別アーカイブ: 2023年3月
「シン・太陽光発電」
本日の東京新聞朝刊に、桐蔭横浜大学の宮坂力教授が開発したフィルムのように薄くて様々な場所に設置できるペロブスカイト太陽電池が取り上げられていた。こうした発明が日本の技術者によって進められていることを誇りに思う。
Wikipediaに拠ると、ペロブスカイト型太陽電池は軽量で柔軟性があるため、これまで太陽光発電に欠かせなかった広い敷地の確保以外にオフィスビルの壁や曲面など、これまで設置が難しかったところにも使用できる。また、宇宙空間では太陽光発電が唯一無二の日照中の実用的なエネルギー源であり、ほぼ全ての宇宙機に太陽電池が搭載されているが、ペロブスカイト型は太陽電池の最大の劣化要因である放射線に対し極めて高い耐性を有しているとのこと。
ペロブスカイト型は印刷技術を使うため従来の太陽電池の半額で製造でき、安く設置場所を選ばないため、普及すれば世界の再生可能エネルギーの割合が高まると期待を集めている。経済産業省はペロブスカイト型を次世代太陽電池の本命と位置付けており、500億円近い支援予算を計上している。
『ゆめいくみはっぴぃ』
さだまさし『ゆめいくみはっぴぃ:夢行見発飛』の第2巻を読む。
バラエティに富んだ内容で、詩と対談と外国の歌手に関する評論の3つが収録されている。対談も小説家の森敦、バイオリニストの佐藤陽子、漫画家のちばてつや、落語家の林家彦六など多彩な顔ぶれである。
さだまさしさんはバイオリンを諦め、大学も中退し、バイト生活に明け暮れながら曲を作ってきた経歴の持ち主である。対談においても相手の話を引き出し、繋げていく話術に、読者もついつい引き込まれていく。
「イラン・サウジ外交正常化」
「廃棄物置き場 迫る限界」
本日の東京新聞朝刊に、福島第一原発事故でメルトダウンした炉心を冷やすための汚染水処理で発生したHICと呼ばれる汚泥の置き場が逼迫しているとの記事が掲載されていた。
記事にもあるが汚染水処理の過程で、処理水と高濃度に放射能に汚染された汚泥が生成される。処理水は大量の海水を混ぜて今夏にも海洋に垂れ流す方針が決まっている。一方汚泥の方は水分を抜いて固形化した上で、これから10万年も保管しなければならないのだ。いったい誰が責任を持つのか。
福島第一原発事故からちょうど12年経つが、原発は一度の事故でとりかえしのつかない事態を招くということの認識を新たにした。三陸沖では1000年に1度の海溝型大地震が発生するというのに、10万年の間に100回は起こる巨大地震に耐えうる施設などない。負の遺産を残した私たち世代の責任は重い。