『「悩み」の正体』

香山リカ『「悩み」の正体』(岩波新書,2007)をパラパラと読む。
人間関係や恋愛・結婚・子育て、容姿、生き方など、主に女性をターゲットとした内容となっている。著者曰く「男性たちは、あまり考えることなく仕事に就くことができる。(中略)働く意味まで深く考えずに就職した男性のほうが、途中で疲れやストレスを感じたときには、働くペースをと落としたり、あるいは仕事以外の趣味やボランティアなどに生きがいを見出したり、と働き方をシフトチェンジしやすい」と述べる。一方、「『働くこと」が自分自身の価値や生き方と最初から強くかかわっている女性たちは、たとえその疲労が多忙すぎる結果によるものだったとしても(中略)さらにペースを上げようとする。いずれにしても、そんな女性たちが少しペースを落とすことをまわりからも許され、自分でも受け入れられるのは、いまだに『出産と育児』だけなのではないだろうか」と述べる。

20年前の時代の風潮で、今読んでもピンとこない説明となっている。それだけ時代が進展しているのだろうか。