尹健次『もっと知ろう朝鮮』(岩波ジュニア新書 2001)を読み返す。
確か,レポートをまとめるために刊行当時に購入したものだったと思う。
朝鮮の近現代史を中心に,日清戦争や韓国併合,朝鮮戦争における日本政府の責任について論じられている。
高麗の英語読みからKorea,高句麗に由来する高麗神社や狛犬,百済に由来する白木神社や白山神社などのエピソードが面白かった。
尹氏は「朝鮮」という名称と「韓国」という名称が混在していることを鋭く指摘する。本来は同じ国名を持つ1つの国なのに,名称によって日本人の意識の中に分断した国家を植え付けてしまうのではないかと著者は危惧する。