ハードディスクに録画してあった、織田裕二・天海祐希主演『アマルフィ:女神の報酬』(2009 東宝)を観た。
ドラマの展開の粗が目立ち、主演の織田裕二さんの勇姿と、美しいイタリアの町並みとサラ・ブライトマンの歌しか印象に残らなかった。
原作は同じ織田裕二さん主演の映画『ホワイトアウト』の真保裕一氏である。『ホワイトアウト』も今回の『アマルフィ』も、活字から浮かび上がる物語世界のスケールが壮大なだけに、実際の映像に頼らざるを得ない映画の表現世界の限界が見えてしまう。
こういった作品は小説で味わうべきであり、映画化すること自体に無理があった気がする。
月別アーカイブ: 2012年4月
1年生になったら♪
本日は、昼から娘の入学式に参列してきた。
校長の挨拶のなかで、「入学まで様々なご苦労があったことでしょう」という言葉があった。淡々として語り口であったが、この6年余りの記憶が一瞬、走馬灯のように頭をよぎった。
親になってこの6年余り、子どもの成長を喜ぶ以上に、気忙しい日々に追われ続けた。仕事のことばかりに目が向いてしまい、子どもに余裕を持って向き合ってこなかったという反省ばかりである。子どもにとって入学式は大きな節目であるが、親としての節目も意識していかねばなるまい。
式後は1年生の教室で簡単な説明会が催された。壁には50音図や古ぼけた鉛筆の持ち方のイラスト、正しい学習の姿勢の写真などが所狭しと飾ってあった。30年前とあまり変わらない光景であった。あまり使われていなさそうな液晶テレビだけが周囲のセピア調の風景から浮いていた。
『男はつらいよ:純情篇』
妻子が寝静まってから、リビングで一人、「ドンタコス」一袋と「KIRIN 淡麗グリーンラベル」片手に、渥美清主演、山田洋次監督『男はつらいよ:純情篇』(松竹 1971)を観る。
『男はつらいよ』シリーズの定石通り、放浪暮らしから柴又に帰ってきて、ほろ苦い失恋からまたテキ屋生活に戻っていく。
子どもの頃、中年オヤジの恋物語だと見向きもしなかった。しかし、今観ると、主役渥美清さんも妹さくら役の倍賞千恵子さんも若い!! いつの間にか私自身が車寅次郎の年齢になってしまっている現実に気づかされた。いざ40代間近になってみると、車寅次郎の親もいない独り身で全国各地を放浪している肩身の狭さがひしひしと実感として伝わってくる。
また、マドンナ役の若尾文子さんが若かった。黒川紀章の夫として国政にチャレンジしていた姿が未だに強いが、
『なんで、私が早慶に!?:2011年版』
受験と教育を考える会『なんで、私が早慶に!?:普通の子が「難関校」を突破する奇跡の勉強法とは 2011年版』(アーク出版 2010)を読む。
55段階で有名な予備校、四谷学院の宣伝の本である。数年前に同じ出版社の『なんで、私が東大に!?』という本を読んだが、ほとんど内容は同じであった。
そのまま真似はできないが、教員は経験を重ねれば重ねるほど、「これは中学校でやったよね」「分かっているだろう」「去年さんざん教えたから」と、教員自身の感覚に基づいて授業を展開しがちである。段階を追った小テストや前学期までの確認テストなどを小まめに実施し、生徒のつまづく所を把握した上で授業を進めていく必要を改めて感じた次第である。
『スリザー』
テレビで録画した、ジェームズ・ガン監督『スリザー』(2006 米)を観た。
宇宙からやってきた人間に寄生するミュータントがパニックを引き起こすという、典型的な低予算のB級アメリカンゾンビ映画である。
ビールを片手に頭を空っぽにして楽しむ映画であるが、こういう娯楽映画も大切である。