月別アーカイブ: 2011年2月

鉄道博物館

家族を連れて、大宮にある鉄道博物館へ出かけた。
明治時代の蒸気機関車から、新幹線0系、ちょっと懐かしい扇風機のある中央線まで、子どもからおじさんまで楽しめる展示や体験施設がたくさんあった。まだ言葉の少ない息子も目を丸くして、満足そうであった。

色川大吉氏

本日の東京新聞夕刊に、歴史学者色川大吉氏へのインタビュー記事が掲載されていた。インタビュアーは、東京新聞社の大日方公男氏である。この5年間で4冊の「自分史」を刊行した色川氏は、60年安保について次のように述べる。

日本社会もよたよた歩きの混沌の時代でしたし、僕自身、生活も精神的に苦難の頃だったから、最初の二冊は突き放した三人称で書いた。反安保運動は国民的な盛り上がりを見せたけれど、政党を背後にした総評や大企業の労働組合は日当をもらってデモしていた一方、底辺の労働者たちはみな自腹で参加し、苦しい戦後を生きた恨みを爆発させた。民衆の根元的なエネルギーが国を動かすその光景を目の当たりにしたことが、僕に民衆思想史に取り組む決意と確信を促した。

そして最後に、色川氏は次のように述べる。そのままどこかのパンフレット使えそうな格好いい文章である。

今のグローバルな情報ネット社会では、9・11テロでもリーマン・ショックでも、かつては無関係と思われた事態が否応なく僕らの生活にかぶってくる。次に準備している平成の自分史は、人が社会にどうコミットするかよりも、世界の構造的なありように自分の生存がどの翻弄されてゆくかの歴史記述が中心になる。かつての若者が主役の時代から、今は中高年が前面に登場してきた。中高年は若者以上に社会とつながりたい欲望があり、そのつながりを僕らはどんな歴史に学んでゆけばいいのか、どんな共生の受け皿をつくれば自衛できるのかを考えたい。まだ諦めない、抵抗は続けます。

『手帳進化論』

館神龍彦『手帳進化論』(PHPビジネス新書 2007)を読む。
明治以降、30年ぐらいまでの手帳というのは、発行元の共同体が定めた規範を守るための年玉手帳でしかなかった。それがシステム手帳の登場の頃により、個人自身が自らの理想の姿を目指すためのツールとなった。それが手帳の進化であると著者は述べる。

『ほぼ日手帳の秘密2007』

ほぼ日刊イトイ新聞・山田浩子編著『ほぼ日手帳の秘密2007:14万人が使って、14万人がつくる手帳。』(幻冬舎 2006)を読む。
一日1ページで構成される「ほぼ日手帳」の存在意義から、活用方法、開発の裏話まで語られる。ちょうど手帳に興味のある時期だったので、一気に読み終えてしまった。

『僕と妻の1778の物語』

bokutsuma_movie

子ども二人をお風呂に入れ、ララガーデンへ駆けつけた。
星護監督、草彅剛・竹内結子主演『僕と妻の1778の物語』(2011 東宝)を観た。
最初から結末の分かっている物語であったが、主人公の二人の演技が上手くて、最後まで飽きることは無かった。ただ、「泣ける!」と大げさに宣伝は閉口する。こうした作品は何の予備知識もなく堪能する方が良い。