月別アーカイブ: 2009年4月

『北朝鮮難民』

石丸次郎『北朝鮮難民』(講談社現代新書 2002)を読む。
ここしばらく北朝鮮のミサイル報道が喧しい。テレビを見る限り、金正日率いる悪の帝國軍が国家を挙げて戦争準備態勢に邁進しているといったガンダムアニメ的な印象すら受ける。実際の北朝鮮の現状が知りたいと思い手に取ってみた。
本書では、北朝鮮と中国との国境付近で長期間かけた定点取材の模様が丁寧に記されている。中国側の国境付近には朝鮮人自治区があり、北朝鮮と中国の間で人や物、金が大規模にやりとりされている現実が理解できた。また、第二次大戦後、総連の宣伝に騙され、日本から北朝鮮へ帰国していったが、結局は北朝鮮で受け入れられず、貧困生活を強いられ、その子どもや孫たちが中国へ脱出し、日本への帰国のチャンスを待っているという家族の話も紹介されていた。こういった家族は日本政府の邦人保護の責任のもと、柔軟な受け入れ体制を作ることができないものだろうか。

「パパでなくちゃ!」

昨日の東京新聞の朝刊に、チャイルド・ファミリーコンサルタントの山本直美さんの「パパでなくちゃ!」と題した小さいコラムが掲載されていた。中身の薄い文章なのだが、仕事に忙殺される日々を過ごしている自分にとって、はっとする文章であった。紹介したい。

このコラムもこれが最終回。最後は「どうしてもこれだけは!」ということをお伝えしようと思います。それは「今このひとときを大切にしてください」ということ。
お子さんと過ごす時間は永遠ではないことを、どうか、忘れないでください。子どもたちが身近にいて、一緒に泣いたり笑ったりできる時間は本当に短くて、けれどそのただ中にいると、当たり前すぎて幸せに慣れてしまう。けれどいずれ離れることを忘れずに、この貴重な時間を精いっぱい楽しんでほしいのです。
子どもたちと共有できるひとときは本当に幸せでいとおしい「宝物」です。また、子どもたちは大人をも成長させてくれます。どうかどうか、いつも心に留めておいてくださいね。
みなさんが1日1日を大切に過ごされ、たくさんの宝物をつくられることを願ってやみません。