ご報告申し上げます。
一昨日の18日、第二子が誕生しました。予定日を遅れ、4232グラムという巨大な男の子でした。体重以上にずしりと生命の重ささえ感じるほどでした。
昨今の先行き不安な国内、世界情勢に不安を感じたのか、それとも世界の平和と福祉に貢献する人物になってほしいという父親の期待を重荷に感じたのか、現在、生まれて50時間ほど経ち、顔を真っ赤にしてぐっすりと眠っています。
月別アーカイブ: 2009年4月
『書く力をつけよう』
工藤信彦『書く力をつけよう:手紙・作文・小論文』(岩波ジュニア新書 1983)を読む。
今年は3廻り目の高校3年生の担任となるので、文章の書き方についての基礎を固めたいと思い手に取ってみた。
高校の国語の教員30年以上のベテランの著者が、タイトルにある通り中学生や高校生に分かりやすいように、文章の書き方の基本を語る。
日記については、アンネの日記やアミエルの日記を例にとりながら、次のように語る。
日記は、他の文章の様式にくらべて、自分をみつめ、自分にかかわり、ひたすら内なる自分、外なる自分にこだわる文章です。それを通して、自分の生き方を見直してゆくことができます。書く力をつけるために、そして自分の生き方を考えるために、みなさんも日記をつけてみませんか。
『女の人生すごろく』
小倉千加子『女の人生すごろく』(筑摩書房 1990)を読む。
バブル真っ盛りの1990年、著者が大阪成蹊女子短期大学の教員であった頃の女子大生の窮屈な生き方を描く。当時は男女雇用機会均等法などが施行され、女性の総合職などができ、「女性の自立」なるスローガンが叫ばれた時代である。
しかし、女性なるものは、男中心の会社から重圧を受け、「男は仕事、女は家庭」という家庭からの重圧、また、「女はかくあるべし」という男性目線からの圧力に苦しみ、そして、女はおとなしく結婚すべきだという母親からのプレッシャーなど、さまざまなジェンダー差別を受けていると著者は述べる。
全体として、著者は、男も女も、「男らしく」「女らしく」という生き方を小さい頃から強制され、そして大人になってもそうしたマニュアルから逃れられない若者の生き方そのものに疑問を呈する。
『花の歳月』
宮城谷昌光『花の歳月』(講談社文庫 1996)を読む。
ここしばらく仕事上のストレスを抱えているため、少しでも日常を忘れんと、中国の悠久ロマンを手に取ってみた。
初期の宮城谷の作品で、1時間足らずで読み終わってしまった。前漢の時代に「文景の治」と称される文帝の妻、そして景帝の母として活躍した猗房の半生が詩のような表現で描かれる。猗房はその美貌で若くして皇帝の妾の地位にまで登り詰めるが、呂太后に迫害され辺境の地に追われてしまう。しかしそこで才覚を発揮しやがてまた皇帝の妻、そして母へと返り咲いていく。
短い作品ながら、当時の女性の生き方と運命の持つ力が印象に残る感動作である。
新しいプロバイダ
本日やっと新しいプロバイダへの移行作業が終了した。回線の工事だけでなく、数年間にわたって各所に登録したメールアドレスの変更手続きが大変面倒であった。
しかし、インターネットのない生活を経験してみて、いかに普段パソコンに振り回されているか、つくづく実感できた次第だ。これまでは家に帰るとすぐにパソコンを開き、夜寝るまでパソコン片手にソファに寝っ転がっていた。しかし、この一週間は本を読んだり、子どもと話をしたり大変有意義な時間を過ごすことができた。
職場でもパソコン漬けになっているので、これを機に少し生活を改めていきたい。
このホームページも大幅に改良したいのだが、もう少し落ち着いたところで手を付けていきたいと思う。