最近になって、新しい小渕内閣の文部大臣に中曽根弘文氏が決まっていたことを知った。恥ずかしいかぎりだが。
小渕政権が今後も長引くならば、教育政策はどのように方向性が提示されるのであろうか。これまでの文部省中心の中教審政策と臨教審政策はどのような形で日の目をみるのだろうか。現在の教育行政の歪みについて、尾崎ムゲン氏は新保守主義型の臨教審政策が、80年代後半から90年代にかけて文部官僚中心の保守主義的な中教審政策に移っていく過程で、その理念的な接合がうまくいかなかったことを指摘している。
たしかに最近は80年代の土光臨調を基調としたの新自由主義的な教育政策-国際化・多様化・情報化・民営化-と保守的な文部行政-国旗国歌法案・家族主義・父性的モラルの喧伝-の食い違いが見られる。批判をしようにも自自公政権・文部省が何を目指しているのか不明な以上難しい。
そうした権力側の政策のベクトルの違いも何となくひとつのものとしてまとめてしまうのが、小渕「真空」内閣の特筆すべきポイントなのであろう。