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『1万円札の世界地図』

佐藤拓『1万円札の世界地図:図解 日本の格差,世界の格差』(祥伝社新書 2007)をパラパラと読む。
ページの半分側が統計データで,もう半分が解説記事という構成で,一人あたりの国民総所得のランキングや,大学進学者数と進学率,消費者金融の貸付残高など,国内外のデータを引っ張り出してきて,簡単なコメントを付すという内容である。一つひとつは面白いのだが,データも古くて飽きてしまった。

2005年3月末のデータであるが,消費者金融からお金を借りている人は1600万人に上り,国民の8人に1人という数字には驚いた。どおりで過払い金のCMがひっきりなしに聞こえてくるはずだ。

また,2006年1月のデータで,就学援助児童・生徒の割合が一番少ない県は静岡で4.1%,一番多い県は大阪で27.9%となっている。さらに,東京23区の中では,足立区がダントツで47.2%となっている。約2人に1人が就学援助世帯となっている。その数字だけを取り上げることは危険だが,23区内の格差というのが垣間見えてきた。

『ベトナム町並み観光ガイド』

友田博通『ベトナム町並み観光ガイド』(岩波アクティブ新書 2003)をさらさらっと読む。
タイトルから想像するに,ベトナムについての楽しい観光ガイドかと思いきや,建築学を専攻する大学教授の著者が,かなり学術的にベトナムの住居の作りや都市設計について語るものであった。

1980年代のバブル期の日本のように,庶民の息づかいが聞こえる町が区画整理やビルによって駆逐されていく光景が広がる。宗教的にも近く,国内の地域による雰囲気の違いなど,日本に近い国だと感じた。

『イスラエル』

三井美奈『イスラエル:ユダヤパワーの源泉』(新潮新書 2010)を読む。
読売新聞社イスラエル支局長を務めた著者が,イスラエルとアメリカ民主党との深い関係や,米国の威力を背景に世界中から移民を集めつつ軍事ネットワークを張る強かさ,パレスチナとの紛争を通じて培われた防衛産業の現状など,日本からは心情的に遠い国の実情について分かりやすく説明されている。

『あしたはプレゼン』

グエル川口忠信『あしたはプレゼン』(ローカス 2006)を卒読する。
明日急遽プレゼンをする事態になったらやっておくべきことを,1項目につき見開き2ページほどでまとめられている。「明日」という言葉がタイトルに入っているが,中身は本格的なプレゼン成功術となっている。グラフの見せ方やスライドの配色などの細かい点から,聞き手の納得を引き出す話術や展開といった難易の高い点まで触れられている。
蛭子能収氏のイラストが華を添える。

『レンズに映った昭和』

江成常夫『レンズに映った昭和』(集英社新書 2005)を読む。
毎日新聞の報道カメラマンとしてキャリアを出発させた著者が,フリーとなり,米兵と結婚して渡米した日本人妻や旧満州で家族と生き別れとなった残留日本人のその後の人生を一枚の写真で表現するようになった。そうした取り組みに対する思いが述べられる。